外国人によるまち歩き点検(第1分科会)

1.まち歩き点検の目的

●外国人観光客の安心向上を図り、さらに誘客するため、外国人による浅草のまち歩き点検を行う。

●浅草地区を3地区に分け、外国人と一緒にまち歩きと意見交換(ワークショップ)を行い、外国人から見た浅草のまちの魅力や問題点を把握し、評価することで、今後の改善に向けた知見を得ることを目的とする。

 

2.まち歩きの視点

●まち歩き評価するためには、あらかじめ視点を定め、調査に参加する外国人被験者のなかで共有し、目線合わせをしておくことが必要である。

●災害時対応、観光に係る魅力づくりに関する評価軸として、まちの「分かりやすさ」、「移動しやすさ」、「空間の快適さ」、「安心・安全」の4項目とし以下のように設定した。

視点

点検の内容

チェック項目の具体例

(1)分かりやすさ

(居場所、目的地)

・既存の公共サインが正しく理解できるかどうか。

・公共サインがあると便利な個所。

・誘導サイン、案内表示サイン

(2)移動しやすさ

(歩道、交通機関)

・歩行者空間として狭く移動しにくい箇所がないかどうか。

・障害物が置いてあったり、バリアフリーが不十分な個所がないかどうか。

・歩道の有効幅員、段差、誘導ブロック、交通標識

(3)空間の快適さ

(美観、景観)

・商品のはみ出し、私的植栽、自転車の放置、ごみの放置、不愉快な広告、落書きなどまちの美観、景観を損なうものはないか。

・路上のマナー

(3)安心・安全

(支援、緊急時対応、情報)

・外国人旅行者のトラブル対応施設、利便施設、休憩所等が適切に配置されているかどうか。その場所が分かり易いかどうか

トラブル対応施設の例

交番、薬局、病院、観光案内所等

利便施設の例

コンビニエンスストア、ドラッグストア、ATM、ロッカー等

休憩施設の例

バリアフリーになっている公衆便所、ベンチ・休憩所等

 

・地図案内表示版、誘導サイン、避難場所表示看板、施設のサインプレート

 

3.実施方針

●まちあるきとワークショップの進め方は以下の通りとする。

●まち歩き点検を行う外国人は、地域的な特性を考慮して、アジアと欧米から代表的な言語として、中国語(本土と台湾)、韓国語、英語の4言語を話す方を募集した。

●事前にまちあるきのルートを設定し、4言語(中国語、台湾語、韓国語、英語)の外国人にまちあるきをし、各自まちの評価をしてもらう。その後、全体で意見交換をしながら、良い点、課題点について彫れ下げていく方法で実施した。

●まち歩き点検では、事前に、評価の視点を説明し共有した上で進める。

 

●事前に定めたルートをグループで歩き、特徴的な点(魅力点と問題点)をインスタントカメラで撮影し、白図に位置を記入してもらう。ルートはファシリテーターが案内する。

●まち歩きの後、各自評価シートに記入にしてもらい。浅草のまちの見料と問題点とを整理する。

●ワークショップでは、参加者全員で交換しながら進める。写真について良い点と問題点とを意見交換し、それぞれコメントを付け仕分ける。

●各自の視点から多角的な見方を整理し、母語の違い、文化の違いにより異なる評価や共通の見方を理解し会う。日本人が気のつかない浅草の魅力や問題点を浮き彫りにしていく。

 

ステップ

内容

(1)   事前準備

 

①ルートの設定

・浅草地区を概ね3地区に区分してルートを設定する。

・まち歩きのルートは、事前に現地調査を行い適切なルートを設定する。1時間程度で点検が修了できる範囲で設定する。

②点検チームの編成

・英語、韓国語、中国語のグループを編成し、それぞれが2地区程度を担当する。

・意見交換しながら歩いていただけるように、同一言語を話す人をまとめた3つのチームを編成する。案内役として、地元商店主や事業者に参加いただく。各チームには通訳として外国語登録ボランティア等を含める。

(2)参加者の募集

・外国人の参加者は、英語、韓国語、中国語を母国語とする方とし、留学生等から公募。それぞれ3~5名、計10~15人程度と想定する。日本語によるコミュニケーション能力等を考慮して選抜する。

(3)まち歩き点検の実施

 

(情報提供)

・まち歩きの目的、視点、具体的な進め方、地域情報、チームの役割分担(リーダー、案内、記録等)の決め方などについて、事前にガイダンスを行い、必要な情報を提供する。

(まち歩き)

・各チームには、白図とカメラ(ポラロイド、デジタル)を貸与する。2で示した視点に基づき、気になる点を撮影しながら、まち歩きを進めていく。

(4)ワークショップ

 

・グループ討議(ワークショップ)を行い、グループごとに以下の作業をしながら意見交換を進めていく。

 (作業1)まち歩きで気になった点を白地図上にマッピング

 (作業2)撮影した写真と一言コメント

 (作業3)意見のグルーピング

・グループごとに課題と改善点について発表していただく。

*発表まで含めて2時間程度。

 


4.実施概要

●まち歩き点検及びワークショップは10月から12月にかけて3回実施した。

●毎回4ヶ言語7名の参加者で行った。

 

 

日時

ルート検場所

ワークショップ

出席者国籍

母語

国籍

*内の数値は人数

1回目

10月20日(火)

13時~17時

Aゾーン(花川戸1・2丁目、浅草寺境内)

仲見世会館

中国語

中国(1)

台湾(1)

韓国語

韓国(2)

英語

カナダ(1)

アメリカ(1)

日本語

日本(1)

7名

2回目

10月22日(木)

13時~17時

Bゾーン(浅草1・2・3丁目、浅草寺境内)

ジェネスプランニング㈱

中国語

中国(1)

台湾(1)、

韓国語

韓国(2)、

英語

アメリカ(2)

日本語

日本(1)

7名

3回目

12月13日(土)

13時30分~17時

Cゾーン(浅草1丁目、雷門1・2丁目、浅草寺境内)

ジェネスプランニング㈱

中国語

中国(2)

韓国語

韓国(2)

英語

ドイツ(1)

トルコ(1)、

日本語

日本(1)

7名

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